春耕俳句会は、有季定型の俳句と和楽の心で自然と人間の中に新しい美を探求します。第五感・第六感を働かせた俳句作りを心がけます。
連載記事 - 月刊俳句雑誌「春耕」掲載

古典に学ぶ

古典に学ぶ (124)源氏物語2023年11月号

「病」と「死」を物語はどう描いたか⑧ 葵上④ 葵巻後半は、源氏を中心に相戦う女性の恨みの現れとしての生霊の妖しい物語である。

古典に学ぶ (123)源氏物語2023年10月号

「病」と「死」を物語はどう描いたか⑦ 葵上③ 御息所が新斎院の御禊の日に、源氏の晴れ姿をそれとなく見ようと、網代車に御忍び姿で一条大路に出て行ったのも、源氏への捨てきれぬ執着ゆえであった。

古典に学ぶ (122)源氏物語2023年9月号

「病」と「死」を物語はどう描いたか⑥ 葵上② 懐妊中の葵上は気分がすぐれなかったが、女房たちにせがまれ、斎王の御禊の行列の見物に出かけた。そのお供に抜擢された源氏の晴れ姿を一目見たいという思いもあった。

古典に学ぶ (121)源氏物語2023年8月号

「病」と「死」を物語はどう描いたか⑤ 葵上① 葵上は、左大臣家で大切に養育された、いわゆる深窓の姫君である。源氏が12歳で元服した折、16歳で結婚した女性である。

古典に学ぶ (120)源氏物語2023年7月号

「病」と「死」を物語はどう描いたか④ 夕顔の死 夕顔の少ない描写の中でも、特に注目すべきなのが、次にあげる4例だと思われる。

古典に学ぶ (119)源氏物語2023年6月号

「病」と「死」を物語はどう描いたか③ 夕顔の死  この夕顔の葬送の場面で、注目すべきは夕顔の亡骸について「いとささやかにて、うとましげもなくらうたげなり」という源氏の視線を通しての描写である。

古典に学ぶ (118)源氏物語2023年5月号

「病」と「死」を物語はどう描いたか② 夕顔の死 8月十五夜の夜半、源氏は美しい女が陰々たる恨み言を述べるとともに、傍らに寝ている女をかき起こそうとする奇怪な夢を見る。

古典に学ぶ (117)源氏物語2023年4月号

「病」と「死」を物語はどう描いたか① 『源氏物語』には、およそ30人の人々の死が描かれる。柏木、八宮などの男性を除き、圧倒的に女性の死が多く語られる。

古典に学ぶ (116)源氏物語2023年3月号

「宇治十帖」物語の病と死⑪大君の病⑤  意識が混濁する中で大君は衰弱した顔を見られまい、醜い印象を残さないで死んでゆきたいと念じ続けている。薫との最後の対話の場面である。

古典に学ぶ (115)源氏物語2023年2月号

「宇治十帖」物語の病と死⑩大君の病④ このまま大君が逝ってしまったら、どんなに悲しいことかを切々と訴える薫。そして、多くの思いは残しながらも、もはや応える気力も失せてしまったことの無念さを訴える大君。「総角(あげまき)」巻終盤では、死別を前にして二人の心が痛ましく語られる。

古典に学ぶ (114)源氏物語2023年1月号

「宇治十帖」物語の病と死⑨ 大君の病③ 大君は、薫の期待とは反対にますます自分の殻に閉じこもった。さらにさまざまな悲観的なことが重なり、心労の余り病に臥せってしまった。そして、やがて重態に陥ってしまったのであった。

古典に学ぶ (113)源氏物語2022年12月号

「宇治十帖」物語の病と死⑧ 大君の病② 前に引用した薫と大君の和歌の贈答部分と帖名の「総角(あげまき)」とは、紐の結び方を指し、最後に両端が垂れるが、上と左右に輪を造る。その左右の輪が少年の結髪の「あげまき」に似、そして、中央で交互に結びあわさることによるものである。

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